吉野山上千本からの眺め


Date/Time: 2014:04:11 12:44:33
Camera: PENTAX
Model: PENTAX K-5 II s
Exporsure Time: 1/400
FNumber: 5.6
Aperture Value: 5.0
Focal Length: 21.0

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y2blog » iOS6 beta のMaps

6

12

2012

iOS6 beta のMaps

iOS6betaの地図の出来はまだ実用レベルではなさそうです


WWDC2012のキーノートでiOS6の概要が発表されましたが、デベロッパ向けにiOS6beta (build 10A5316k) がリリースされました.早速手持ちのテスト用のiPhone3GSにインストールして新しいMapsの地図データの内容をチェックしてみました.


iOS6betaに関する詳しい内容はここでは紹介できませんが、現時点では地図の出来はGoogle Mapsにはまだ及ばないようです.San Franciscoなどのアメリカ本土の有名都市の情報はそれなりに整備されているようですが、日本の地図に関しては現時点では殆ど使い物にならないでしょう.GoogleやMicrosoft,Yahoo Japan などは日本の地図データはゼンリンなどの地図専門業者から供給を受けていますが、Appleも同じように各国の地図専門業者と手を組まなければ、地図コンテンツの内容は貧弱なままでしょう.現時点では OSM (Open Street Map) 程度の地図の出来でしょう.iOS6の地図データの内容に関してはこのままではユーザからそっぽを向かれてしまうでしょう.   【追記】iOS6のMapsではOpenStreetMapやDigitalGlobeなどのサードパーティーの地図(写真)データを使用しているようです.日本に関しては特に地図プロバイダーの名前は見あたらないので、iOS6のリリースまでに地図データの内容が良くなる事はあまり期待できないかもしれません.


http://gspsa21.ls.apple.com/html/attribution.html

地図データの出来以外にも、Mapデータの配信サーバのレスポンスが良くないので、地図の表示はGoogle Maps等の既存のサービスに較べると大部遅いです.恐らくまだ配信サーバがUSのデータセンターにしか置かれていないのでしょう.この秋のiOS6の一般向けリリースまでにどこまで地図配信サーバのレスポンスが良くなるのかということも課題ですね.


iPhone4Sや新しいiPadでは3D表示に対応するようですしレスポンスも良い筈ですので、コンテンツが整備されるとAppleの新しいMap環境は期待できそうですね.地図データの供給先についてもAppleだけではなくサードパーティの地図プロバイダーから受けられるようになっていると、ユーザが用途に応じた最適な地図を選べるようになるので是非ともオープンにして欲しいところです.


地図の出来不出来は一先ず置いておいて、”Core Location Framework” が新しいiOS6で大幅な機能アップすることを期待していましたが、残念ながらほんの少し機能拡張があっただけで、相変わらず使いにくいフレームワークのままのようです.

iOS6で新しく付け加えられた機能は、バッテリーの持ちを改善させるためのGPSやイベント処理の自動停止機能を ON/OFFする “pausesLocationUpdatesAutomatically” プロパティーと 自動車などで移動しているのか徒歩での移動なのかを区別する “activityType” プロパティーが付け加えられたことでしょうか.自転車野郎にとっては自動車と徒歩の間の”自転車” モードが欲しいところでしょうか.

  

従来の “MKMapView” フレームワークはそのまま使えるようですので、単純に地図を表示するだけであれば既存のアプリでも問題無さそうです.

QZ-finder on Google Maps
QZ-finder on iOS5.1
QZ-finder on iOS6 beta
QZ-finder on iOS6 beta

GPS衛星探査アプリ “QZ-finder” は “MKMapView” フレームワークを用いて開発されていると思われますが、 “QZ-finder” をiOS6 beta 上で動かすと、背景の地図がそっくりAppleの地図に置き換わっていますね.  

現時点ではAppleから新しいMapsに関するフレームワークやAPIに関する情報が何も公表されていませんが、早い段階でこれらの情報がデベロッパに開示される事を望みます.また、単なる専用アプリ開発のためのObjective-Cのフレームワークだけではなく、 WEB API として広く一般に使えるようになって欲しいですね.


今後暫くの間はAppleとGoogleの地図戦争の動きから目を離すことができませんね.


【注意】現時点では一旦iOS6betaをインストールすると、簡単に元のiOS5.1に戻すことができないようです.元のiOS5.1に戻すのに苦労しました.現役のiPhoneには iOS6beta をインストールしない方が無難です.


iOS6beta Apps
iOS6のMapsアプリケーション
日本の地図の出来はまだ不十分
日本の地図の出来はまだ不十分


iOS Simulator 6.0 にMapsアプリが搭載されています


iPhoneの実機にiOS6betaをインストールするのはちょっとリスキーですが、新しいiOS6のMapsアプリの概要を知りたいだけであれば、Xcode4.5DP1 に含まれている “iOS Simulator 6.0” でMapsアプリを試して見ることができます.