利尻島 (利尻・礼文航路)


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y2blog » Intel Mac で Solaris : その2

12

29

2007

Intel Mac で Solaris : その2

既存のパーティションにSolarisをインストールしてみる


今回はSolarisをマルチブートシステムに対応させるため、既存のパーティションスキームの中にインストールしてみます.Solaris のインストーラーの振る舞いを見る限り望みは薄いですが、とりあえず挑戦してみましょう.

既存のパーティションの中にインストールする前に、まずはSolarisの標準的なインストール形態である、1台のハードディスク中にSolaris独自のパーティション(スライス)に割り当てる方法でMacBookにインストールした場合のパーティションの構造を調べてみます.

外付けのハードディスクからMac OS X を起動すると、Mac OS X からは内蔵ハードディスクが読み込めないらしく、ハードディスクを初期化するかどうか尋ねるダイアログが現れます.どうやらMac OS X からはこの内蔵ハードディスクにはアクセスできないようです.DiskUtilityでは パーティションタイプは MBR パーティションとして認識しているようです.パーティションのタイプを表すコードは “BF” で、これは新しいSolarisのファイル形式である ”Soalris 2” のようです.以前の SolarisのパーティションタイプのコードはLinux swap と同じ 0x82 を使っていましたが、新しいSolaris では “0xBF” に変更になったようです.尚、MBRにはSolarisのブートローダが書き込まれています.



sh-3.2# diskutil list
/dev/disk0
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:     FDisk_partition_scheme                        *93.2 Gi    disk0
   1:                                                    93.1 Gi    disk0s1

sh-3.2# fdisk /dev/disk0
Disk: /dev/disk0	geometry: 12161/255/63 [195371568 sectors]
Signature: 0xAA55
         Starting       Ending
 #: id  cyl  hd sec -  cyl  hd sec [     start -       size]
------------------------------------------------------------------------
*1: BF    1   0   1 - 1023 254  63 [     16065 -  195173685] 
 2: 00    0   0   0 -    0   0   0 [         0 -          0] unused
 3: 00    0   0   0 -    0   0   0 [         0 -          0] unused
 4: 00    0   0   0 -    0   0   0 [         0 -          0] unused
sh-3.2#

  • Disk Utility Disk Utilityで構造を確認

  • MBR SolarisのMBR

この状態では他のOSとの共存は不可能ですので、ハードディスクをパーティションに分割した状態でSolarisを動かせるようにしなければなりません.Sunのホームページに Windows とのデュアルブートシステムに関するガイドがありました. [ Sun Developer Network : “x86: Solaris Express Developer Edition 9/07 Getting Started” by Barbara Lundquist, September 2007 ] 〔リンク切れ)
このガイドには、既存のWidnows XP (C: ドライブのみのシングルパーティション構成)を縮小し、後方に空き領域を作成し、それをパーティション分割ツール “GParted” で Linux Swap (0x82) としてフォーマットし、それをSolaris用に割り当てています.つまりパーティションを ”Windows XP”用の FAT32/NTFS と “Linux Swap( Solaris 用) “ の2つのプライマリ(基本)パーティションに分け、Solaris 用のパーティションを更にSun 独自のパーティションスライス(最大7スライス)に分割しています.この場合、既にWindowsが動いている環境なので、パーティションの構造は 通常のMBR パーティション形式ということになります.

MBR パーティション形式でパーティションに分割し、プライマリパーティション内にSolaris用のパーティション領域を確保することは簡単ですが、Intel Mac での Mac OS X の基本的なパーティション形式はGPT (GUID Partition Table) です.問題は、このGPTの疑似的なMBRの構造を、Solaris自体がきちんと認識し適切な処理を行ってくれるかという事です.一般的な DOS/V マシンでさえ fdiskなどのSolaris のディスクツールとの間で、相性問題が生じ易いというのに、果たしてGPTのような疑似的なMBR環境下でSolarisのディスクツールがまともに動作するとは思えません.望みは薄いですが、GPT形式のパーティションが Solaris でどのように扱われるか確認してみることにします.


 GPT 内のパーティションは Solarisのインストーラにどのように認識されているか

まず、Fedora Core 8, Ubuntu 7.1, Windows XP, Mac OS X(10.5) のマルチブートシステム(パーティションの形式はGPT)のパーティションに対して、 Open Solaris Express Developer Edition のインストーラがどのような反応をするか探ってみました.

このマルチブートシステムのパーティションの構成は次のようになっています.




#1  EFI System

 #2  Fedora Linux ext3   → Linux swap(0x82) へ変更

 #3  Ubuntu Linux ext3

 #4  WinXP NTFS

 #5  swap Linux swap

 #6  Leopard HFS+

 #7  Home HFS+  


このハードディスクのパーティションのうち、#2の Fedora Core 用のパーティションを Solaris用に変更して試してみます.Mac OS X の標準のツールではHFSかFAT32にしか対応していないので、iPartition 2.0 などのツールで Linux Swap (0x82) 形式に変換します.

尚、今回は “GPartd” で行いましたが、GPartedの元になっている “GNU Parted” では一応 GPT形式のパーティションに対応しているようですがまだバグがありそうです.これでパーティションに修正を加えると WindowsやLinux が起動できなくなる可能性があります.ご注意下さい.

今回はハードディスクの内容を壊しても構わなかったのでこのツールを使いました.尚、このツールを使うには、起動用のCD-ROMのイメージファイルが “SystemRescueCD” として配布されています.CD-ROMから起動してハードディスクを操作できるとても便利なユーティリティーCDです.

  • GParted Initial State GParted でパーティションの状態を表示

  • Convert partition type パーティションを変更

  • Developer Edition Developer Editionでの認識

  • Developer Edition Express Editionでの認識

Open Solaris のDeveloper Edition のインストーラからは、やはりきちんと認識されていないようです.Express Edition でも試してみましたが、やはり正しく認識されていません.やはりGPT形式ではインストールは無理なようです.