10
14
2018
AK4493EQ テスト用DACボード
AK4493EQ DACの音出しテスト
AK4490EQ用基板を少しだけ弄ってAK4493EQを載せてみた
旭化成のAK4493EQ DACチップを今年の前半に入手していたが、これまで時間が取れなくて実際に音出しをすることができなかった.仕事の方が一段落ついて、再び半田ごてを握る時間ができたので、AK4497EQの廉価版的な位置付けのAK4493EQを試して見る事にした.
AK4493EQ用の専用基板を作成するのが良いのだが、そこまで手間暇を掛けるほどでもないので、お馴染みのDIYINHKのAK4490EQ用基板のアウトレット(基盤と表面実装CRチップのみ)が叩き売りされていたので、これをAK4493EQ用に使うことにした.AK4490EQとAK4493EQはパッケージとピン配置が殆ど一緒で、一部のピンのみの配線レイアウト変更で済ませられるので、DIYINHKのAK4490基板は音出しテスト用途には打って付けだ.
AK4490EQとAK4493EQのデータシートから、ピン配置の違いとそのピンの用途を確認すると、両者の大きな違いは Pin #1(NC/DVDD)とPin #16(DEM1/LDOE)、それに Pin #18(NC/TESTE)となっている程度だ.幸いなことにDIYINHKのAK4490EQ用基板の配線パターンを見る限り、Pin #1の配線パターンの変更だけで対処可能だ.基板はPin #1がGNDに落とされているので、この部分の配線パターンをカッターでカットして、Pin #1をGNDから浮かせ、1uFのセラミックコンデンサをGNDとの間に配置させた.
Pin #16に関しては、DEM1用のジャンパピン設定をそのまま使い、ショートピンだけで簡単に”H”/”L” を切り替える事が可能だ.Pin #16を “H” にすると、AK4493EQ内部のLDOレギュレータを通じて +1.8V が供給される.”L” の場合は、外部電源で+1.8V をPin #1へ供給することになる.配線レイアウトの関係で、今回はPin #16を “H” にして、内部LDOモードで音出しをすることにする.
Pin #18(NC/TESTE)に関しては特に何もすることなくそのままGNDに落とす.(最初から内部Pull-Downされている)
AK4493EQとAK4490EQとのピン配置の違いを確認する
DIYINHK AK4490 DAC基板(表面)
DIYINHK AK4490 DAC基板(裏面)
Pin #1廻りの配線パターンの修正は簡単にできそうだ
まだエージングも不十分で、ほんの少し音出しをして見た程度なので、他のAKシリーズとの比較まではしていないが、AK4497EQの値段と比較して1/5程度の廉価版ではあるが、私の貧しい耳では両者にそれ程大きな差は感じない.勿論周辺回路も含めて音質を突き詰めて行けば、きっと耳の良い人達には違いがハッキリと感じられるのだろう.
内部LDOの使用を止めて、Pin #1に外部から電源を供給する方が音が良いらしいので、音質を重視する場合は外部電源モードをお薦めする.先週あたりから、DIYINHKさんのAK4493DAC基板がリリースされているので、AK4493EQを試して見たい場合はこちらの基板を選んだ方が良いだろう.
AK4493EQは旭化成のDACチップとしては初めてPCM/DSDモードの自動切り替え機能を備えているとの事だが、ハードウェアモード(ピンコントーロールモード)では、この機能は使えないようだ.残念ながらハードウェアモードでDSDは再生できない.ESSのDACチップのようにハードウェアモードでも自動でDSD/PCMが切り替わるようになっていないのが惜しいところだ.
DIYINHK AK449x基板 三兄弟
DAC接続検証用テストベッドで音出しテスト