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2007
OSX/Win/Linuxトリプルブートシステムの構築(その3)
Windows XPのインストール
Ubuntu Linux のインストールが終わったので、今度はWindowsとMac OS X のインストールを行います.この順番はどちらを先にやっても構いません.Mac OS X は新規にインストールしても構いませんし、既存のシステムのリストアでも構いません.Windows XP のインストール手順については以前の記事『MacでWin – BootCamp (その4)』で紹介してあるのでここでは詳しく説明しませんが、予め作成してあるWindows用のパーティション(FAT32)にインストールして下さい.FAT32ではなくNTFSにしたければWindowsのインストーラーでNTFSにフォーマットし直して下さい.インストールの途中で『既に他のOSがアクティブパーティションにインストールされている...』という旨のメッセージが現れますが、無視してそのまま続けて下さい.
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rEFIt ブートローダーのインストール
Windows XPと Mac OS X のインストールが無事終了したら最後のステップである、 rEFIt ブートローダーのインストールを行います. rEFIt ブートローダーをインストールするにはMac OS X が必要です. rEFIt ブートローダーの仕組みをまだ調べてはいませんが、 Intel Mac ファームウェアのApple 製のブートローダーを置き換えるのではなく、Mac OS X のパーティション内にカスタマイズした専用のブートローダーを置いて、標準的なMac OS X のブートシーケンスの途中でこの専用のブートローダーに制御を渡しているものと思われます.ファームウェアの専用のブートローダーを書き換えてしまうわけではないので安心してインストールできます.試しに電源”ON”時に”Option” キーを押し続けて見て下さい.今まで通りファームウェアの専用のブートローダーが呼び出されて、起動可能なOSのボリュームアイコンが現れるはずです.Mac OS X のボリュームの部分が “rEFIt” に置き換わっていますね.尚、LinuxのボリュームはAppleの標準ブートローダーでは認識されないので画面には現れません.そのうちファームウェアアップデートで Linux ボリュームにも対応して貰いたいものです.ついでに EFIのバージョンも 1.1 ではなくて2.0 に上げて欲しいですね.
Mac OS X 標準の”Startup Disk”やWindows にインストールされた “BootCamp” ユーティリティーで他のOSに起動ディスクを切り替えたりすると、この rEFIt ブートローダーが呼び出されなくなってしまうことがあります.このような場合は、rEFIt ブートローダーのパッケージ中に含まれている “enable.sh” という名前の rEFIt ブートローダーに制御を戻すためのシェルスクリプトを実行すれば、元のrEFIt ブートローダーに制御が戻ります.このスクリプトの中では単に “bless” コマンドで起動ディスクを制御しているだけです.rEFIt ブートローダーのコンフィグレーションは “/efi/refit/refit.conf” という名前のファイルに書かれていますので、デフォルトのタイムアウトの秒数などを変更したい場合はこのファイルを修正して下さい.
rEFIt ブートローダーをインストールして再起動すると、 rEFItの起動OS選択画面が表示されます.Linux やWindowsのインストールがきちんと行われていれば、Mac OS X, Linux, Windows の3つの大きなアイコンが画面に現れている筈です.左右の矢印キーで選択可能ですので、全てのOSがきちんと起動できるかどうか確認して下さい.何らかの原因で rEFIt ブートローダーが無効になってしまったら、ターミナル上で “/efi/refit/enable.sh” を実行してrEFIt ブートローダーを有効にして下さい.
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Mac OS X, Windows XP, Ubuntu Linuxのトリプルブートシステムが意外と簡単に構築できましたね.最初のパーティションの設計さえきちんと押さえておけば、あとは普通のOSのインストール作業を行うだけです.