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2023
脱 Google Mapsへ向けて
Google Mapsから他のWEBマップへ切り替える
このブログやアウトドア系のコンテンツを扱っている “y2trip” では”GPSMap”という自分で開発したWordpress用のプラグインを地図の表示に利用しているが、地図データ(コンテンツ)としては国土地理院の『地理院タイル』で提供される地図データ(地形図)を主に利用している.
このプラグインの利用目的は、登山道などのGPSトラックデータの表示なので、マップのコンテンツとしては一般的なGoogle Mapの地図データは利用していない.単純にWEBマップのフレームワーク(描画システム)としてGoogle MapsのJavascript APIを使っているだけだ.
今年の春からGoogle Mapsに代わる別なWEBマップシステムを色々と試してきたが、Mapboxを用いた新しい”GPSMap” プラグインモジュールがある程度形になってきたので、”GPSMap”プラグインから”Google Maps”のモジュールを取り除き、メインのWEBマップフレームワークを”Mapbox”に切り替えた.
Google Mapsは有償のGoogle Cloud Platformサービスの一部なので、クレジットカードによる支払い手続きが必須となっている. Google Mapsのサービス利用料金に関してはとても分かり難い従量制の料金体系になっていて、実際にアクセスされる数によって料金が変わるため、料金を予め予想することは難しい.
Google Mapsの料金体系は今後も随時変更されるだろうが、以前はテナント毎に1か月あたり28,500回まで無料($200/月以内)の地図読み込み枠が設けられていたので、開発用のテストサイトや個人が運用している小規模なブログサイトでの利用などでは殆どの場合この無料枠内に収まっていたのではないかと思う.
勿論このサイトでも今までGoogle Mapsの利用で実際に課金されたことは無かったのだが、10月のGoogleのクラウド利用料金の明細を確認すると、見覚えの無い請求項目があった.請求内容を確認すると、どうやら Google MapsのAPI使用料金が無料枠を超えて、実際に課金がなされていたようだ.
Google Maps APIのコール数を確認してみたが、これまでの利用状況と大きく変わった様子はない.何らかの理由でこのサイトに爆発的なアクセスが発生したのであれば無料枠を超えてしまうのは仕方がないが、どうもそうではないようだ.Google MapsのAPIコールの内、一番多いAPIコールは “Elevation Request API”なのだが、せいぜい1万数千件/月程度だ.この程度のAPIコール件数でも1,200円程度の課金が発生している.
このサイトのアクセス数レベルでは、無料利用枠を超えることは無いだろうと高をくくっていたのだが、Google Mapsの料金体系が最近大幅に変更(改悪)されたらしく、Googleはこの程度のマイナーサイトでの利用も今後は課金対象とするつもりのようだ.私に限らず、巷ではGoogleからの高額な請求に耐えきれずに、Google MapsからLeafletなどの他のWEBマップフレームワークに切り替える動きが加速しているようだ.
先日、Google Mapsの料金体系を改めて確認してみたところ、無料枠の金額は$200/月、マップロード回数28,500回まで無料という文言は変わっていなかったが、”Maps JavaScript API”の欄は1000 Usage $14/月額 となっている.
マップロード回数28,500回の意味がよくわからないが、Maps JavaScrip APIを1,000回コールすると $14/月額ということなのだろうか.相変わらず良くわからない料金体系だ.”Elevation Request API” と “Geocoding API”は “Maps JavaScrip API” とは別物の扱いで別々に課金されているようだ.”Elevation Request API” の呼び出し回数が 28,500回までは課金しないが、”Elevation Request API”や”Geocoding API”は細かく課金されるということなのかもしれない.
有料のGoogle Mapsにもかかわらず、広告まみれの鬱陶しい地図しか提供しないようなWEBマップサービスなんてとっとと縁を切るのが賢明だろう.
Googleの創業時の理念として”Don’t be evil.”を掲げていたというが、Googleは相変わらず情報の搾取を続ける姿勢を崩していない.やはり邪悪なGoogleとは少し距離を置いた方が良さそうだという訳で、先ずは “Google Maps”の利用を停止したという次第だ.
“Mapbox GL” というMapbox社のベクター系の最新WEBマップフレームワークを色々と試してきたが、ある程度”Mapbox GL”に慣れてきたので、久しぶりに WEBマップシステムに関する話題を採り上げることにする.今後、この”Mapbox GL”を使って、自分独自の WEBマップシステムを構築する方法について解説をして行こうと思う.
“GPSMap”のMapbox版はこんな感じ【まだ開発途上のバージョン】
Zoom Level: Bearing(Heading): Pitch: Grid Interval:
(地図上でマウスを右クリックしてドラッグさせると、地図の回転やビューの方向を変えることができる)
現状ではまだMaobox GL用のモジュールしか作成していないが、Leafletと国土地理院や Open Street Maps の組み合わせであれば、マップ利用に関する利用料金は発生しないので、これらの組み合わせでも利用できるようにする予定だ.
上記の例では、Mapboxが提供している標準的なマップ(Outdoor, Street, Satellite-Streets)の他に、国土地理院の地理院タイル(ラスター)とベクタータイプのマップの両方を切り替えて表示できるようにしている.Mapbox GLフレームワークを利用すると、Hillshade(陰影処理)や3D terrain表示(高さ情報を用いて3D的に地図を表示)することが簡単にできることが理解できるだろう.
富士山のトレイルマップをMapboxで書き換えるとこんな感じになる
富士山のトレイルコース [ Google Maps ⇒ Mapbox へ移行中( 2023/12 )]